2020年11月5日に、中国国家薬品監督管理局は改めて「化粧品登録及び備案資料規範」、「新化粧品原料の登録及び備案資料規範」と「化粧品機能性声明評価規範」の意見募集稿を発表しました。前回と比べると、今回の規範は動物試験、毒理学試験報告書、新原料の管理及び化粧品機能性声明等の内容を更に改正されました。それに、監督管理も元々単一の事前監督管理から、現在の事前、事中、事後の監督に転換し、監督管理体系を改善します。
一、動物試験の免除条件を改正
生産品質管理システムと関連する資格認証を取得した一般化粧品メーカーは、製品安全リスク評価の結果が製品の安全性を十分に確認できる場合、当該製品の毒理学試験報告書の提出を免除することができます。ただし、次に掲げる場合は毒理学試験報告書を提出する必要があります。
(一)製品は乳幼児と児童が使えることを宣伝する場合;
(二)製品はまだ安全監視中の化粧品の新原料を使用した場合;
(三)定量分級評価の結果によって、備案者、在華責任者、生産企業は重点監督の対象に指定された場合。
第1版草案が規定する動物試験を免除できない場合は四つがあったが、今回の新規範は第(四)項「届出者、在華責任者、生産企業は品質安全問題があることを発見し法に基づいて摘発された場合。」を削除しました。
二、乳幼児類化粧品は毒理学試験報告書が必要
毒理学試験報告書を提出していない普通化粧品、製品の安全評価レポートを提出するべきです。毒理学試験報告書を提出した化粧品は、化粧品製品の安全評価の概要を提出すべきです。その中で、乳幼児と児童が使用する製品は、毒理学試験報告書と製品安全評価レポートを同時に提出しなければなりません。
本規範は児童化粧品の他、乳幼児類化粧品も毒理学試験報告書を提供しなければならないと新たに規定します。企業に乳幼児と児童化粧品においてより高い安全基準を備え、当該化粧品の安全性を有効に保障できることを要求します。
三、新化粧品原料の登録及び備案要求
形式要求:
化粧品の新原料は原則的に調合生成されるべきではなく、生産技術などの原因で二種類或いは二種類以上の成分が共同して存在することが避けられない場合、一つの新原料として登録や備案を申請し、同時に二種類或いは二種類以上の成分が共同して存在することが避けられない関連研究資料を提供しなければなりません。
新原料の登録及び備案資料の要求:
(一)登録人、備案者と在華責任者の名称、住所、連絡先;
(二)新原料研究開発報告;
(三)新原料の調整加工技術、安定性及び品質コントロール基準などの研究資料;
(四)新原料安全評価資料;
(五)新原料目的の機能性根拠;
(六)新原料技術要求資料;
科学文献、法規資料、体外や動物試験研究データ、人体の効能評価試験資料等いずれも機能根拠資料として利用できます。しかし、防腐、日やけ止め、シミ取り美白、脱毛防止、ニキビ対応、しわ止め(物理的しわ止めを除く)、フケ防止、制汗機能を宣伝する新原料は、少なくとも体外や動物試験研究データ或は人体の機能性評価試験資料などの機能性根拠資料を提供しなければなりません。
新原料登録及び備案情報システムにおいて、ユーザー情報登録を行う際に必要な在華責任者授権書は、少なくとも以下の内容を記載しなければなりません。
(一)化粧品新原料の登録人、備案者と在華責任者名称;
(二)授権と被授権の関係;
(三)許可範囲;
(四)許可期間。
四、化粧品機能性声明評価項目要求
番号 | 機能性(効能)声明 | 人体の効能評価試験 | 消费者の使用テスト | 実験室の試験 | 文献資料或は研究データ |
1 | 脱毛防止 | √ |
|
|
|
2 | シミ取り美白① | √ |
|
|
|
3 | 日やけ止め | √ |
|
|
|
4 | ニキビ対応 | √ |
|
|
|
5 | 滋養② | √ |
|
|
|
6 | リペア② | √ |
|
|
|
7 | しわ止め | * | * | * | △ |
8 | 引き締める | * | * | * | △ |
9 | やわらげる | * | * | * | △ |
10 | オイルコントロール | * | * | * | △ |
11 | 角質取り(非物理的な作用) | * | * | * | △ |
12 | 髪破損防止 | * | * | * | △ |
13 | フケ防止 | * | * | * | △ |
14 | 保湿 | * | * | * | * |
15 | ヘアケア | * | * | * | * |
16 | ティアフリーフォーミュラを宣言する | √ |
|
|
|
17 | 敏感肌に適用を宣言する | * | * |
|
|
18 | 温和(刺激がない)を宣言する | * | * | * | △ |
19 | 定量指標を宣言する(時間、統計データ等) | * | * | * | △ |
20 | 新効能を宣言する | 具体的な機能性声明に応じて適切な評価根拠を選択する | |||
説明: 「√」:この項目は強制的なものです; 「*」:この項目を選択可能だが、選択肢の中から少なくとも1つを選択しなければなりません; 「△」:この項目は他の項目と協力して使うことができますが、消費者の使用テスト又は実験室の試験に合わせて使用しなければなりません。
注釈:
|
新規範は第1版草案「ニキビ対応(黒ずみ取りを含む)」中の「黒ずみ取りを含む」を削除して、「美白効能だけを評価する製品は、シミを取りの効能を宣言られません」の規定も廃止しました。それに、任意の評価項目を選べる機能性声明「潤い」が消されて、「滋養」という新項目を追加し、強制的な国家基準、規範に基づいた試験方法で人体の効能評価試験を実施する必要があります。
また、特別な規定は別、効能評価試験は下記の優先順位の通り効能評価試験方法を選択しなければなりません。
(一)強制的な国家基準、規範によって規定されている試験方法;
(二)中国のその他の関連法規、国家標準、業界標準によって明記されている方法;
(三)国外の関連法規や技術標準によって規定されている方法;
(四)国内外の公的組織、技術機関及び業界協会の技術ガイドラインによって発表されている方法;
(五)専門学術雑誌又は定期刊行物で公表されている方法;
(六)科学性、信頼性を備えて、2つ以上の検査・測定機関の検証を通じて、自主的に作成または確立されている方法。