2020年8月28日、中国食品薬品検定研究院(NIFDC)は「新化粧品原料の登録及び備案資料の規範(意見募集稿)」(以下、規範と略称)を発表しました。これは、今年6月29日に公布された「化粧品監督管理条例」以来、初めにこの監督管理の理念を細分化しました。そして、意見募集の締め切り日は2020年9月16日までです。
ポイントは以下となります。
一、新化粧品原料の登録及び備案資料の要件と一致する
「化粧品監督管理条例」及び「化粧品登録管理弁法(意見募集稿)」の内容によると、防腐、日焼け止め、着色、毛染め、ワイトニーングなどの機能を持つ新原料はリスクが高い原料と見なされます。それ以外の新化粧品原料は直接備案を行って、通常5営業日以内に管理部門が社会に登録、備案に関する情報を公開することができます。
それに対して、一部リスクが低い新原料は備案管理に調整されているが、安全性については要求を緩めていないので、本「規範」では新原料の登録申請と備案時に提出する資料の要求は一致しています。
番号 | 資料 |
1 | 申請書 |
2 | 開発報告 |
3 | 調整加工技術 |
4 | 安定性 |
5 | 品質管理基準 |
6 | 安全評価 |
7 | 機能の根拠 |
8 | 技術要求 |
9 | サンプル |
また、国内外の機能性化粧品の分類と中国の「化粧品分類規則と分類目録(意見募集稿)」で機能性の声明と分類用語によって、比較研究した結果は「脱毛防止、ニキビ防止、シワ防止、フケ防止、制汗化粧品」の使用はリスクが高いので、このような製品は米国では「OTC薬品」として、日本では「医薬部外品」として、それに韓国では「医薬外品」として厳格に管理されています。その為、今回発表された「規範」により、「脱毛防止、ニキビ除去、シワ防止、フケ防止、制汗機能を持つ新原料」という安全性資料の要求は、登録が必要な「防腐、日焼け止め、着色、毛染め、ワイトニーング機能」の新原料要求と一致しています。
二、ナノメートル原料を厳しくにコントロールする
ナノメートル原料やバイオテクノロジー(遺伝子工学、細胞工学、発酵工学、酵素工学、タンパク質工学を含む)からの原料が増えており、リスクも高く、安全性を重視する必要があります。しかし、現在、中国は関連管理法規が不足して、監督管理はまた盲目的な地域にいます。
「規範」ではEUの法規を参考にして、ナノメートル原料の定義、製造プロセス、品質管理基準、安全評価資料などに対して具体的な資料の要件を提出しました。より安全な化粧品原料の市場を目指します。
三、動物実験の代替方法を逐次導入する?
現在、中国は新化粧品原料の申請資料に対して、伝統的な毒性学動物試験データを主としています。
欧州連合の化粧品動物試験の禁止令が施行されるにつれて、数多くの国や地域では動物実験代替法で化粧品原料の安全評価が行われています。中国はずっと化粧品代替試験の研究と検証システムの建設を積極的に推進していますが、代替方法の研究が遅れて始まったのため、今は6つの代替方法しか「化粧品安全技術規範」(2015版)に組み入れられていません。海外で使用されている新原料の安全評価資料には、中国の「化粧品安全技術規範」に未だ収録しない代替方法が多いです。
国際法規に繋がるために、本「規範」では、代替方法の結果と中国現行の方法で得られた結果を一致するの証明資料が提出される場合は、許可を受け取れます。