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米環境NGO 塗料・コーティング剤等の認証製品からPFAS排除へ決意表明

 世界的影響力を有する米国の独立非営利団体であるグリーンシール®(Green Seal®)は、製品カテゴリーごとにばく露経路・性能・残念な代替などの製造および使用する際に考慮する事項に効果的に対応できる基準を策定し、PFASの使用を段階的に廃止するよう努めています。

 2022年に認証されたクリーニング用品及びパーソナルケア製品に含まれるすべてのPFASを禁止したことに続いて、グリーンシールは近日、グリーンシールによって認定された塗料・コーティング剤、フロアケア用製品、接着剤及び脱脂剤に含まれるPFASの使用を禁止し、これらの有害な「永遠の化学物質」に対処するグリーンシールのリーダーシップをさらに強化する予定であると発表しました。

 グリーンシールは認証を受けた製品の配合物に意図的にPFASを添加することを禁止し、長い間によく知られているいくつかの長鎖のPFAS(通常炭素原子を7個以上含む)を制限しています。しかし、長鎖「遺産(レガシー)」PFASを代替する短鎖PFASもヒトの健康と環境に悪影響を及ぼすことを示す証拠が増えつつあります。そうした中で、グリーンシールは今回、塗料・コーティング剤・フロアケア用製品・接着剤・脱脂剤に関する基準を更新し、これらの認証製品に含まれる約12,000種類のPFASの使用を禁止することを公布しました。

 こうしたPFASの使用廃止に向けた動きは、団体・組織に限った話ではありません。実際に、欧米をはじめ各国の当局も独自の規制強化を急いでいます。PFASの使用を段階的に廃止するという世界的な傾向は変わらないだろうと予想できます。

グリーンシール認証について

 PFASに関する認証システム(CL-JPセミナー)のうち、グリーンシール認証が目立ちます。グリーンシール認証製品は、安全性と環境保護の面における市場で最も厳しい基準の1つを満たし、材料健全性におけるリーダー的存在です。 例えば、グリーンシール認定を受けた塗料やコーティング剤は、LEEDの低放散材料クレジット及びLEED v4.1の材料成分の最適化クレジットの両方を取得する資格があります。実は、グリーンシール認証の基準は、人や環境に配慮した建物を評価する国際認証制度「LEED認証」を受けた極めて少ないものの一つとなっています。

羅 雪純(ラ セツジュン)
ChemLinked Japan編集
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