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明日、中国危険化学品管理の未来を覗き見る

 現在、中国の応急管理部(MEM)が主導で推し進めている “一企一品一コード”制度は、中国の危険化学品管理の一つの転換点と言っても過言ではありません。まだ広東省や、蘇州市など限られている地域で試験的に運用しているとは言え、今年後半にはさらに運用エリアを拡大し、全国展開に向けて着実に進めています。

 ベースとなる従来の“危険化学品登記”制度と比べて、“一企一品一コード”は情報化システムを頼りに、危険化学品のライフサイクルへの監督管理を目指しています。そのため、コンプライアンスの抜け道がさらに封じられていると言われています。そういう背景もあって、“一企一品一コード”制度の最新情報は常に関連企業様から注目されています。

 一方、前述した通り、まだ試験的に運用されている段階で、制度自体はまだ定着されず、信憑性が高い公式な情報が入手しにくいのは現状です。そういうなか、明日の午後に開催される「危険化学品登記システムのアップグレード及び“一企一品一コード”制度の応用管理 ウェブセミナー」は一部の企業様の要望を応えるでしょう。

 今回のウェブセミナー、講師を務めるのは中国応急管理部化学品登録センター(MEM-NRCC)で、“一企一品一コード”制度の推進を担当している陳軍氏です。陳軍氏は現在中国の各地で一部展開している“一企一品一コード”制度の導入に直接に参加しており、論理知識と実務経験が両方を持っている方です。

 では、今回のウェブセミナーの見どころは何でしょうか?私見ながら述べさせていただくと、やはり「中国危険化学品管理の未来を覗き見ること」です。陳軍氏は制度の構築に直接に関わっているため、現在運用中の情報だけではなく、当局は最終的にどんなビジョンを持っていることを話してくれます。「CBIの保護」、「国外企業の代理人制度」、「一時コードの生成」、「一定容量以下の包装への免除」など、現状、まだ実施されていないが、当局の今後の方向が見えます。これらは確かにすぐに企業様に影響を与えることはないですが、事前に把握しておいたほうが、今後のコンプライアンス対応に寄与すると思います。

 危険化学品登記システムのアップグレード及び“一企一品一コード”制度の応用管理 ウェブセミナー申し込みは現在も受付中です。ご興味がある方はこちらのページをご確認お願い致します。有料なウェブセミナーですが、Chemlinked Japanのスタンダード以上の会員様は2割引きでご参加することができます。

杜業翔(ト ギョウショウ)
法規制コンサルタント/Chemlinked Japan編集
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