中国 「モントリオール議定書(キガリ改正案)」を正式導入

 キガリ改正では、地球温暖化に悪影響を与えるハイドロフルオロカーボン(HFCs)の使用を規制することを約束しています。その利点は、環境により優しい物質を通して、HFCs処理技術の発展及びその代替を推進することが予想されます。

 中国生態環境部(MEE)の正式発表により、国連に駐在する中国代表団が2021年6月17日に「オゾン層消耗物質に関するモントリオール議定書(キガリ改正案)」(以下、「キガリ改正案」という)の受け入れを受諾する文書を国連事務総長に預けたことがわかりました。「キガリ改正案」は2021年9月15日から、中国で実施される予定です。

 1987年から実施した「モントリオール議定書」は、オゾン層消耗物質の生産・使用を段階的に削減することを目指しています。その後、各締約国及び国際社会の協力を通じて、全世界が99パーセント以上のオゾン層消耗物質を淘汰することを達成しました。1991年、中国は正式に協定書に参加して、その締約国になりました。2016年、「キガリ改正案」が、「モントリオール議定書」の各締約国によって作成されました。今回の改正案は、温室効果気体HFCsの制限を目指しています。HFCsとは、温室効果が強い人工合成の気体として、オゾン層消耗物質の主要代替品の一つです。一方、地球温暖化係数(GWP)から言えば、HFCsは二酸化炭素の数十倍から万倍までに到達しています。また、HFCsは、カーエアコン、家庭用及び工商産業用の冷却・冷凍装置、防火製品、フォーム製品、エアロゾルなどに携わる分野で幅広く応用されています。

 以下は、「キガリ改正案」で規制される18種のHFCsです。

•    グループ I:HFC-134, HFC-134a, HFC-143, HFC-245fa, HFC-365mfc, HFC-227ea, HFC-236cb, HFC-236ea, HFC-236fa, HFC-245ca, HFc-43-10mee, HFC-32, HFC-125, HFC-143a, HFC-41, HFC-152, HFC-152a;
•    グループ II:HFC-23。

 今回の改正に基づき、中国を含むグループ1の発展途上国は2024年から、HFCsの生産・使用を段階的に削減する必要があります。
また、以下も履行すべき義務です。

•    HCFCsまたはHFCsの各生産設備によるHFC-23は、認証された技術を通じて、同年にできるだけなくすことになる;
•    改正案が発効してから3か月のうち、HFCsに関する輸出入許可証管理制度を構築及び実施する;
•    2033年1月1日から、「キガリ改正案」の参加者は、参加しない者とHFCsに関する貿易活動を経営することが禁止される;
•    毎年、HFCsの年間生産量や輸出入量などに関するデータ、及び各生産設備におけるHFC-23排出量のデータを報告する。

 今回の改正案が発効され、中国の関連業界はその影響を受けることが予想されます。第一に、HFC-23に関する焼却・分解処理技術及びリソース活用が活発になる可能性があります。第二に、環境に優しい代替冷媒、発泡剤と洗浄剤はさらに一般的になる一方、前の製品は市場からなくなるかもしれません。これらを受け、中国における成長を続ける炭素取引市場は取引のチャンスを増やし、さらなる発展を実現することが期待されます。