ニュース
中国MEP 「危険化学品環境管理登記弁法(試行)」の廃止を発表

 2016年7月13日、中国環境保護部(MEP)が「一部の環保部門規章と規範性書類を廃止することについての決定」を発表し、10件の規定(弁法)と121件の規範性書類の廃止を明らかにしました。2012年10月11日公布、2013年3月1日実施、更に2015年に改訂を行った「危険化学品環境管理登記弁法(試行)」(通称”環保部22号令”)はその廃止対象の一つになります。

 環保部22号令の目的は危険化学品の関係情報を収集し、危険化学品による環境と健康への危害を予防又は減少させ、環境リスクを回避することです。22号令の実施を推し進めるため、環保部はセミナーや、研修などを数多く主催してきましたが、関係の付属書類の不足や、業界の抵抗などの原因で22号令はうまく推進しませんでした。

 この前、「22号令に規定された提出資料の技術レベルの高すぎて、企業への負担が大きい」という業界の指摘を受けて、環保部が2015年10月に22号令の改訂を行い、登記申請表を簡略化しました。また、監督管理の要求を減らし、輸出入環境管理登記を管理対象外にしました。しかし、中国国務院が今年2月に発表した「国務院第二組152件中央指定地方実施行政審批事項を取り消すについての決定」により、「危険化学品生産使用環境管理登記証発行」と「環境保護部管轄内の有毒化学品輸出入環境管理登記予備審査」が取り消すことになりました。22号令のコアとも言える登記証の発行が取り消されたことは、今回の22号令の廃止の重要な原因の一つと見られています。

 中国はずっと化学品管理と経済発展を両立させる道を模索し続けています。今回22号令の実施と廃止はまさにその模索の一部です。関係者の話によりますと、今、危険化学品に対する管理方法は調整に入っています。当局は危険化学品を生産又は使用している企業への総合調査を展開し、その調査の結果は今後法規制作成時の重要な参考になります。企業と監督管理側両方納得できる法規制の作成が期待されています。

 

杜 業翔
フォロー
本サイトは情報提供のみを目的としており、掲載内容の運用結果についてREACH24Hおよび著者は一切の責任を負いません。また、当サイトの内容、テキスト、画像等の無断転載・無断使用を固く禁じます。
お勧めのコンテンツ