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中国 「国家危険廃棄物インベントリー(2016改訂版)」発表

 近日、中国環境保護部は国家発展と改革委員会及び公安部と共に、「国家危険廃棄物名録(インベントリー)」(2016年改訂版)を正式に発表しました。2016年8月1日から実施します。

 今回は問題指向の原則を徹底し、連続性・実用性・動態性を考慮した上の改訂とも言えます。今までの危険廃棄物インベントリーの内容を修正したことはもちろん、新たに「危険廃棄物免除管理リスト」を追加しました。

 8年前の2008年改訂版が実施した以来、「国家危険廃棄物インベントリー」は中国の危険廃棄物管理の中に中心的な役割を果たしました。しかし、危険廃棄物管理の進行や、最高裁判所・最高検察院(いわゆる”二高”)が発表した「環境汚染刑事事件に適用する法律に関する若干問題へに解釈について」の実施と伴い、2008年改訂版の不足も段々浮かび上がってきました。次の改訂は必要になります。

  今回の改訂により、危険廃棄物は46類合計479種に分けられています(その中の362種は2008年改訂版から由来、117種は今回新たに追加)。具体的な例を上げると、今までの「HW06類・有機融剤廃棄物」・「HW41類・廃棄ハロゲン化有機融剤」・「HW42類・廃棄有機融剤」を「HW06類・廃棄有機融剤及び有機融剤含油廃棄物」に統一しました。また、新たに追加された117種の危険廃棄物は、最新の科学研究成果や、危険廃棄物判定作業からの経験及び意見募集によるもので、主に「HW11類・精留(蒸留)滓」と「HW50類・触媒類廃棄物」に対する細分化です。

  先頭に説明したように、危険廃棄物管理の効率を上げるため、今回の改訂版に新たに「危険廃棄物免除管理リスト」を追加しました。「危険廃棄物免除管理リスト」に入れられた危険廃棄物は特定の段階に、規定された条件を満たす場合、一定の免除を受けることができます。「危険廃棄物免除管理リスト」にある危険廃棄物は16種があります。その中の7種の免除は既に現在実行中の関係標準の中に規定されています。例えば、生活ゴミ残りの焼却後の滓は、条件を満たせば、生活ゴミ埋立場に埋立処分をすることができます(この場合、埋立場側は危険廃棄物取扱許可証が必要ない)。また、その他の9種が免除を受けた理由としては、「現在の研究結果で、免除を受けても環境への影響は許容範囲内であると判断されました」からです。例えば、廃棄プリント基板’を輸送する車両が水・浸透・散らばす対策が十分な場合、危険廃棄物として輸送しなくてもいいです。

 

 

杜 業翔
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