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安全生産と交通輸送部門 危険化学品貯蔵場所への共同監査予定案を発表

 5月19日、中国国家安全監管総局・交通輸送部・国家鉄道局が「危険化学品貯蔵場所安全監査特別プロジェクト執行方案」を共同発表しました。

 今回の特別プロジェクトの対象は危険化学品の貯蔵場所(生産・経営・輸送時の貯蔵場所を含む)になります。監査の重点は重大危険源で、且つ爆発物・有毒有害気体を貯蔵する場所及び甲種/乙種引火性液体/液化気体の貯蔵場所です。

 方案の執行は3つの段階に分けられます。第一段階(5月-7月)は安全リスク事前調査及び企業の自主監査と改善;第二段階(8月-10月)は政府部門の監査;第三段階(11月以降)はまとめです。結果は国務院に報告することななります。

 主な監査内容以下になります。

  1. 貯蔵場所の企画段階に合法な手続きをしていなかったり、周辺の安全隔離装置への距離が不適切だったり;
  2. 正規な設計を行なえず、違法建設と経営、承認前の建設、承認された規模より大きく建設、経営許可無し等の違法行為;
  3. 安全生産責任体制「五落実五到位」が徹底していない、安全管理制度を作成又は徹底していない;
  4. 安全管理責任者の配置が徹底していない、法規制に基づき従業員への安全教育を行っていない、従業員が資格無しで作業を行い、自分が取り扱っている危険化学品の安全リスクを把握していない;
  5. 重大危険源に対して、定期的な識別・評価・届けを行っていない、重大危険源安全管理制度と安全操作規定が不充分、安全監視測定コントロール体制が作ってないまたは体制がうまく運用できる状態になっていない、速やかに有効な措置で事故リスクを無くしていない、重大危険源へのマネジメントは不充分;
  6. 安全監視設備の設計・組立・調整・操作・メンテナンス等の制度が不充分、又は徹底していない;重要管理値をコントロールしているシステムの稼働と管理に不備がある;自動警報・自動ロック等の安全装置の稼働に不備がある;有毒貯蔵缶・低温貯蔵缶・圧力貯蔵缶がパイプと繋いている際、緊急切断施設を設置していない;可燃・有毒気体漏れ警報システムの配置と運行が不備がある;可燃・有毒気体検知設備が警報を鳴らしたが、関係人員が現場確認・対策を取ることをしないなどの管理不備;
  7. 爆発品「危険貨物分類と品名番号」(GB 6944-2012)1.1項・1.2項の規定を違反する;硝酸アンモニウム類物質の危険貨物コンテナの貯蔵規定を違反する;
  8. 特別作業の国家標準に違反し、特別作業管理制度を作成・徹底していない;
  9. 委託企業の資格や安全生産実績を審査していない、委託企業が工場に入る前に安全教育をしていない、委託企業の作業現場への監督管理・プロセス監視をしていない、作業中の安全リスクを有効にコントロールすることをしていないなどの委託企業への管理不備。
  10. 実状にあった危険化学品応急予備案を作成し、且つ定期的に教育と演習をしていない、応急予備案は地方政府と連携していない、応急救援器材・設備・物質の用意が不充分。
  11. 天津港8・12特別重大火災爆発事故等の教訓に基づいて、自主監査と改善が不充分。
杜 業翔
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