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中国危険化学品安全法(案)、各関係部門の責任をさらに明確

 2015年2月27日、当時の中国安全生産監督管理総局、工業情報化部、公安部、環境保護部、交通運輸部、農業部、国家衛生計画生育委員会、国家品質監督検験検疫総局、鉄路局、民航局合計10の政府機関が共同で公布した「中国危険化学品目録 2015年版」からもわかるように、中国における危険化学品への管理は複数の政府機関に渡ります。危険化学品の輸入/生産から、販売・使用・廃棄までの各段階に、異なる政府機関が入り混じっており、管理の重複または空白の存在も否定できません。
 2020年10月2日、「危険化学品安全管理条例(591号令)」を法律に昇格する形で、応急管理部は「中華人民共和国危険化学品安全法(意見募集案)」を公開し、11月1日までのパブリックコメント募集を開始しました。法案が正式に成立すれば、中国初めての化学品を管理する専門の法律となります。
 法律案の一つの特徴として、危険化学品に関する各関係部門の責任をさらに明確しました。下記はその一部の抜粋です。

応急管理部:
「危険化学品目録」の作成/公布/変更;
危険化学品関係の建設プロジェクトの安全審査;
危険化学品安全生産/使用/経営許可証の発行;
危険化学品登記;
危険化学品事故の応用処置;
その他の危険化学品安全生産監督管理部門の業務指導など。

公安部:
危険化学品の公共安全管理;
易製爆危険化学品/劇毒化学品の行方管理;
劇毒化学品の購買許可証/道路輸送通行証の発行。

国家市場監督管理総局:
「工業製品生産許可証目録」に収録される危険化学品及びその包装物、容器の生産企業に工業製品生産許可証を発行;
危険化学品の圧力パイプと圧力容器の設置/使用/検査/検測に関する監督管理;
危険化学品生産・貯蔵・経営・使用・輸送・廃棄処置企業の営業許可証の発行。

生態環境部:
廃棄危険化学品の処置段階(危険廃棄物の収集/貯蔵・処置)の安全監督管理。

交通輸送部:
危険化学品の道路輸送/水路輸送の許可あるいは備案;
運搬具、積み卸し作業への安全管理;
港区内の危険化学品貯蔵・積み下ろしと倉庫経営企業への安全監督管理;
輸送に関するスタッフへの資格認定。

工業と情報化部:
国家生産・貯蔵・経営・使用禁止及び制限危険化学品目録の制定;
化学工業区の設立と建設基準の制定。

税関:
輸出入する危険化学品の港での管理;
輸出入する危険化学品及びその包装への検査。

 

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