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中国 新たな水性塗料基準を公表

 「中華人民共和国環境保護法」を徹底し、塗料の製造及び使用による環境、人体の健康への影響を減らし、環境を保護するため、中華人民共和国環境保護部は2014年3月31日、「環境標識製品技術要求 水性塗料」(HJ 2537-2014)を公布しました。新たな標準は2014年7月1日より、HJ/T 201-2005を取り替え実施することになります。

 本標準は、コンテナー用塗料、木材用塗料、路面用塗料、防腐塗料、路面標示用塗料を含む建築塗料及び工業用塗料について、環境標識を申請するすべての製品の有害物質、例えば揮発性有機化合物VOC、ホルムアルデヒド等の閾値を定めています。新標準は標準の適用範囲や意図的に添加してはいけない物質に対する要求を調整するほか、グリコールエーテル及びそのエステル類物質の数量制限要求を追加し、揮発性有機化合物の数量制限要求、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン総量の制限要求を高めました。

 現地点では、中国の塗料年間生産量が1300万トンに近づいてるものの、環境配慮型塗料の使用率が50%未満です。しかし、欧米先進国の環境配慮型塗料使用率は70%~80%まで達しています。塗料が製造、使用される際に環境に悪影響をもたらすため、伝統的な塗料は既に欧米市場で使用禁止とされています。欧州連合(EU)は2014年1月1日から、欧州連合加盟国における溶剤型塗料の製造、販売を全面的に禁止し、水性塗料を使うことになっています。アメリカも2004年に中国の塗料でコーティングされる家具をアメリカ市場に進出することを制限しています。水性塗料は水を希釈剤とし、VOC排出量が油性塗料より60%~70%少ないため、環境保護に大きな効果と利益をもたらすことができます。中国の関連規制の下に、伝統的な塗料業界は必ず再編成され、水性塗料の研究開発に精力を注ぐようになると予測されます。

欧陽結清
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