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中国MEE 「危険廃棄物管理除外リスト(2021版)」を正式に公表

 危険廃棄物の鑑別制度の改善及びそのリスクを格付けして管理する方針への転換を推進するため、2021年12月2日、中国生態環境部(MEE)が「危険廃棄物管理除外リスト(2021版)」[1](以下、「除外リスト」という)を公布しました。今回は前の意見募集案[2]と比べ、主に変化点が以下となります。

  • 一つの固体廃棄物の名称を「掘削泥水」から「掘削泥水及び切削物」へ変更する;

  • 「溶融亜鉛めっき加工で生成される浮遊スカム及び下部のスラグ」及び「7種類の樹脂の生産過程で発生する廃棄物」に関する説明を微調整する。

 上記の変化を経て、現時点で除外リストには、依然として6種類しかありません。また、これらの固体廃棄物は、いずれも次の収録基準を満たしたものです。ただし、前の記事[3]にも指摘した通り、今後は段階的に追加することが可能です。

  • 「国家危険廃棄物名録(2021年版)」に記載されていない;

  •  国が定める危険廃棄物の鑑別基準及び方式に基づく鑑別を通して、毒性・腐食性・可燃性・反応性・感染性などの危険特性を持っていないものと認定される;

  • 環境リスクをコントロールできる。

 実際は近年、一連の政策文書の改正・公表が危険廃棄物の鑑別制度を推進しつつありますが、その背後に三つの問題が潜んでいます。

  • 一部の地域は危険特性を持っていない固体廃棄物を危険廃棄物として管理する;

  • 鑑別を繰り返す;

  • 過去は危険廃棄物と認定されたが、現時点では危険特性をもっていないのに、危険廃棄物として管理される固体廃棄物がある。

 上記の問題点を解決しないまま放置してしまうと、関連企業のコンプライアンスのコストと負担を増加させるだけでなく、固体廃棄物の再資源化も制約する恐れがあります。そのため、除外リストの公布は時宜にかなったと言えます。

羅 雪純(ラ セツジュン)
ChemLinked Japan編集
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