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中国 2014年前半期新化学物質申告に関わる集計データを公表


 概要:

  • 中国環境保護部は半年ごとに新化学物質に関わる集計データを発表することとします。

  • 2014年前半期において、環境保護部は合計63件の常規申告、1,559件の簡易申告及び472件の科学研究届出申告を承認しました。

  • 重複申告及び取扱量レベルアップによる申告が増えています。

 1. 常規申告

 環境保護部が7月30日発表した「新化学物質環境管理批准登記情況第7号公告」及び「新化学物質環境管理科学研究備案情況第12号公告」によりますと、2014年前半期、合計63件の常規申告、1,559件の簡易申告及び472件の科学研究届出申告が許可されたことが明らかになりました。

 2014年前半期、常規申告の許可件数は著しく増加しており、ほぼ昨年の総件数の72件に近づいています。また、許可が得られた63件の常規申告のうち、連合申告は4件、数量等級レベルアップによる再度申告は10件、重複申告は3件、系列申告は2件、数量等級変更による連合申告は1件あります。

 登録後の新化学物質は危険有害性に基づき3種類の環境管理区分に分けられ、詳細については下表をご参照ください。また、環境管理区分によって、果たさなければならない登録後義務は異なります。

表1.常規申告の集計データ及びその環境管理区分

常規申告の種類

環境管理区分

一般類(件)

危険類(件)

重点環境管理危険類(件)

一般常規申告

4

18

21

連合申告

1

2

1

系列申告

0

2

0

数量等級レベルアップによる再度申告

2

2

6

重複申告

3

0

0

数量等級変更による連合申告

0

0

1

合計

10

24

29

 2013年末まで、承認された数量等級レベルアップによる申告はわずか2件しかありませんでした。しかし、2014年前半期では急増する傾向にあります。急増する原因は2つあります。一つは実際の生産量・輸入量が増えており、今まで登録した数量ではそれ以上の生産量・輸入量に対応できなくなることです。もう一つは申告方策による結果です。それは、先に低いレベルの申告登録証を取得して製造・輸入を開始し、その後、高いレベルに必要な資料・データを提出する上で数量等級レベルアップによる申告を再度実施します。その方策によって、申告にかかる時間を短縮することができます。

 また、重複申告については、今までは1件も提出されていませんでしたが、今年前半期だけでは3件が上げられました。しかし、重複申告は、前の申告者の試験データを使用することで取扱量が積み重なることになるため、ご注意ください。

 2.簡易申告

 今年前半期では、合計1,559件の簡易申告が承認されました。簡易申告の基本状況(249件)を除き、大部分(1,310件)は簡易申告の特殊状況で行われたものです。下記いずれかの状況に該当する場合は、簡易申告の特殊状況で申告を行うことができます:

  • 中間体として用いられる年間生産量または輸入量が 1 トン未満のもの

  • 輸出のみを目的とする年間生産量または輸入量が 1 トン未満のもの

  • 低懸念ポリマー

  • 新化学物質のモノマー含有量が 2%未満のポリマー

  • 科学研究を目的として、年間生産量または輸入量が 0.1 トン以上 1 トン未満のもの;

  • 生産工法及び製品研究開発を目的とする、年間の生産量または輸入量が10トン未満で、かつ2年を超えないもの

表2.2014年前半期簡易申告集計データ

簡易申告種類

件数

簡易申告の基本状況

249

簡易申告の特殊状況

中間体として用いられる年間生産量または輸入量が 1 トン未満のもの

44

輸出のみを目的とする年間生産量または輸入量が 1 トン未満のもの

22

低懸念ポリマー

146

新化学物質のモノマー含有量が 2%未満のポリマー

984

科学研究を目的として、年間生産量または輸入量が 0.1 トン以上 1 トン未満のもの

23

生産工法及び製品研究開発を目的とする、年間の生産量または輸入量が10トン未満で、かつ2年を超えないもの

91

合計

1,559

 3. 科学研究届出申告

 2014年前半期は合計472件の科学研究届出申告が許可を得ました。申告が承認後、申告者は年間生産量・輸入量が0.1トン未満の新規化学物質を科学研究に用いることと、中国国内で中国の供試生物を用いて新化学物質に関する生態毒性試験を実施するための試験サンプルとして使用されることが可能になります。

 

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