2020年8月24日、上海生態環境局が主導で、上海市固体廃棄物管理センターと関係組織が共同で参加する「上海市2020年新化学物質追跡とコントロール検査専項評価工作方案」のスタート会議が開かれました。会議では、各区の生態環境局及び自由貿易区管理委員会に対して、「速やかに現場監査の計画を立てて、監査の時間を明確にすること」を要求しました。
従来通り、上海市一部の化学製造・輸入業者は当局から「上海市2020年新化学物質追跡とコントロール検査専項評価に関する通知」が送付され、電子メールの形で下記の資料を提供することが求められることと考えています。
企業が捺印した「新化学物質年度報告表(2019年度)」のスキャン(新化学物質登記証の所持者は該当企業);
2019年に取得した通常申告/簡易申告の「新化学物質登記証」、または2013年-2016年に取得した通常申告の「新化学物質登記証(危険類と重点環境管理類のみ)」のスキャン(所持者は該当企業);
企業が捺印した「コンプライアンス承諾書」のスキャン。(ダウンロード)
2017年から、上海は全国の先頭に立ち、新化学物質の登記が完了した企業への現場監査を年間一回のベースで常態化させました。今年の現場監査は今月中に実施する見込みです。また、注意していただきたいのは、「上海市2020年新化学物質追跡とコントロール検査専項評価に関する通知」が送付された企業は必ず現場監査の対象になるとは限らないということです。当局は企業が提出した上述の資料を確認し、現場監査の対象を絞ることになります。特に「危険類」と「重点環境管理類」は監査の対象になりやすいと言われています。本サイトが入手した情報によると、今年度の現場監査は二つの特徴があります。一つは監査する企業の数は去年より減少すること、もう一つは違法行為への罰則は去年より厳格になることです。
今後、中国の他の地域も上海のやり方を参考に、新化学物質登記への事後管理を本格的に開始する可能性があります。企業も上海の最新情報に注意しつつ、自社の準備を開始することが求められるのではないでしょうか。