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米国 TSCA料金の改訂が2022年1月1日から発効


 2021年11月23日、米国環境保護庁(EPA)[1]は3年ごとに料金を見直すという「有害物質規制法(TSCA)」の法的要求に基づき、TSCA料金に関する変更を正式に公布しました。今回の改訂は18.9%のインフレの調整を反映させるため、2022年1月1日よりすべてのTSCA料金を値上げすることになっています。

 これをうけ、2022年以降、TSCA セクション 4、5に基づく申請書やデータの提出、及びセクション6に基づくリスク評価対象となる化学物質の製造は、影響を受ける予想です。そして、去年1月に公布された NOC(製造輸入開始届出)などの料金を修正・調整した提案[2]は、2022年に変更が追加され、再び提案される予定です。そのため、今後は引き続き状況を注視することをお薦めします。

 料金変更の詳細[3]は、下表をご参照ください。

 表1 大企業向けの料金変更

料金カテゴリー2021 年 12 月 31 日までの費用2022年1月1日からの費用
TSCAセクション4  
テスト命令(Test order)$9,800 $11,650
テスト規則(Test rule)$29,500$35,080

執行可能な同意協定

(Enforceable Consent Agreement)

$22,800$27,110
TSCAセクション5  
製造前通知(PMN)/重要新規利用届出(SNUN)/微生物商業活用通知(MCAN)$16,000$19,020
環境放出または人への暴露が低い物質免除(LoREX)/少量免除(LVE)/試験販売免除(TME)$4,700$5,590
TSCA試験放出申請(TERA)/フィルム製品(Film Articles)$4,700$5,590
TSCAセクション6  
EPAによるリスク評価$1,350,000$1,605,000
製造者が要請するリスク評価(TSCA 作業計画のリスク評価対象化学物質に該当する)
  • 初回のお支払い金額が$ 1,250,000;

  • 総支払額が実際にかかる費用の50%。

  • 初回のお支払い金額が$ 1,490,000;

  • 総支払額が実際にかかる費用の50%。

製造者が要請するリスク評価(TSCA 作業計画のリスク評価対象化学物質に該当しない)
  • 初回のお支払い金額が$ 2,500,000;

  •  総支払額が実際にかかる費用の100%。

  • 初回のお支払い金額が$ 2,970,000;

  • 総支払額が実際にかかる費用の100%。

 表2 小規模事業者向けの料金変更

料金カテゴリー2021 年 12 月 31 日までの費用2022年1月1日からの費用
TSCAセクション4  
テスト命令(Test order)$1,950 $2,320
テスト規則(Test rule)$5,900$7,020

執行可能な同意協定

(Enforceable Consent Agreement)

$4,600$5,470
TSCAセクション5  
製造前通知(PMN)/重要新規利用届出(SNUN)/微生物商業活用通知(MCAN)$2,800$3,330
環境放出または人への暴露が低い物質免除(LoREX)/少量免除(LVE)/試験販売免除(TME)$940$1,120
TSCA試験放出申請(TERA)/フィルム製品(Film Articles)$940$1,120
TSCAセクション6  
EPAによるリスク評価$270,000$320,000
製造者が要請するリスク評価(TSCA 作業計画のリスク評価対象化学物質に該当する)
  • 初回のお支払い金額が$ 1,250,000;

  • 総支払額が実際にかかる費用の50%。

  • 初回のお支払い金額が$ 1,490,000;

  • 総支払額が実際にかかる費用の50%。

製造者が要請するリスク評価(TSCA 作業計画のリスク評価対象化学物質に該当しない)
  • 初回のお支払い金額が$ 2,500,000;

  •  総支払額が実際にかかる費用の100%。

  • 初回のお支払い金額が$ 2,970,000;

  • 総支払額が実際にかかる費用の100%。

羅 雪純(ラ セツジュン)
ChemLinked Japan編集
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