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CRAC2016シリーズ 中国の化学品リスクマネージメント

 中国化学工業の規模及びその市場規模は共に世界一です。その故、化学品の安全は工業界と政府の一大関心事とも言えます。一方、統計によると、2016年1月から8月まで、全国で合計232件の化学品事故が発生しました。平均で毎月29件、つまり、一日一件です。この統計データはある程度中国化学品リスクマネージメントの厳しい現状を示しています。9月21日、REACH24Hコンサルティング会社が主催した「第8回グローバル化学物質法規制事務会議(CRAC2016)」は上海で幕を落としました。中国環境保護部固定廃棄物と化学品管理技術センター(SCC-MEP)の孫錦業氏は21日午前中の講演で環境保護部の観点から中国に置ける化学品リスクマネジメント政策と今後の方向を説明しました。

 「中国の環境政策は汚染の防除を重視しますが、リスクの察知と事前防止が不足しています。」と孫氏が述べました。言い換えれば、汚染が発生したから対応するというレベルに留まっています。特に長期・蓄積性がある環境リスクの管理能力は極めて低いと言わざるを得ません。長期・蓄積性がある環境リスクの発生、その根本的な原因は有毒有害化学品管理の不備にあります。他の先進諸国と比べてみれば、中国の現状は少し分かることができます。EUのREACH・アメリカのTSCA・日本の化審法・韓国のCCAのような有毒有害化学品を識別・評価し、その上に管理監督する上位法律が存在しないからです。中国は有毒有害化学品に対する法規制が一つもないという言い方はもちろん適切ではありません。でも主に以下4つの問題があります。

  • 化学品輸出入登記:登記するだけで、管理されていません。つまり、データの収集機能しかを発揮しません。
  • 新化学物質登録:登録後の後期監督管理が不足しています。
  • 危険化学品管理:本来、最も効果的な一環ですが、制度上まだ不備が数多く存在しています。また、地方環境保護部門は技術と人材何れに置いて対応することが難しい。
  • 汚染物質管理:まだ初期段階にいます。管理対象となる汚染物質がまだ少ない。例えば最近注目されているVOC(揮発性有機化合物)などです。

 上述したのは中国今実施中の四大化学品管理制度とも言えます。講演の中、孫氏が各地方環境保護部門が直面している問題も触れました。例えば地方環境保護部門と労働生産安全管理部門のの連携が重視されていません。一部の対象に対する重複管理の問題も頻発しています。中国化学品管理監督の健全化を図るため、この2つの政府部門の間に連携システムを構築することが必要です。

 今後の方向について、孫氏は次のように説明しました。まず、長期・蓄積性がある環境リスクをコントロールするため、①有毒化学品のコントロール・②廃棄有毒化学品(危険廃棄物)のコントロール③環境媒質に基づいたリスクマネージメントという3つの方面に力を入れる予定です。環境保護部は既に危険化学品の危害とリスク情報の基本データを収集し始めています。環境保護部22号令はの目的は元々データの収集とリスク評価にあります。しかし、政策の調整と管理方向の変更で、22号令は今年7月に廃止されました。環境保護部はデータ収集の進捗を公布していませんが、今後段階的に「淘汰制限化学品リスト」・「優先管理物質リスト」・「高懸念物質リスト」を公布ことを認めています。 

 孫氏が示したタイムラインから見れば、中国は他の先進諸国の経験を参考し、2020年まで基本化学品環境管理制度の体系を構築し終わります。その体系には汚染物質排出許可証・環境影響評価・情報公開・環境観測などの部分が含めています。それにより、一定の程度で危険化学品がもたらす環境リスクを防ぐことができると想定されています。そして、2030年までその体系を改善させ、総合的に全て既知の有毒有害物質によるリスクをコントロールできるようになります。

 中国環境保護部は中国の現実を踏まえ、環境に最も有利な方法を探し続けてきました。最近、22号令の廃止・VOCに対する費用徴収環境保護税の整備環境影響評価法の改正など一連の政策の調整を実施しています。孫氏が数多く環境保護部の計画と目標を来場者に説明しました。もちろん、それらの目標に達成するのは決して簡単なものではありません。でも少なくても、安全で、持続可能な中国環境保護事業を構築するビジョンを示しました。

 

 

杜 業翔
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