ニュージーランド環境保護庁(EPA)は、塗料に含まれる鉛の最大許容濃度を引き下げるための一連のグループスタンダード(group standard)の改正案について意見募集を実施しています。
関係者は、情報提供、意見、問題提起などを通し、EPA最終の意思決定に寄与することができます。提出期限は2024年1月26日までとなります。
ニュージーランドの「グループスタンダード」とは、類似した性質、種類、用途を持つ有害性物質を使用するための承認条件と関連規則をまとめた基準です。現在、ニュージーランドの塗料管理において、以下のグループスタンダードが適用されています:
表面塗料・着色剤:ほとんどの塗料が対象
エアゾール:スプレー塗料が対象
腐食防止剤:防錆塗料と製品が対象
グラフィック材料:塗装および製図用製品が対象
現状、表面塗料・着色剤とエアゾールのグループスタンダードでは、対象塗料における鉛の最大許容濃度は0.1%(1000ppm)です。今回の変更案では、この値を0.009%(90ppm)に引き下げ、オーストラリア、カナダ、米国などの国々と足並みを揃えることを目指しています。
腐食防止剤のグループスタンダードでは現在、鉛の最大許容濃度濃度が規定されていません。EPAは、上述した表面塗料・着色剤とエアゾールのグループスタンダードと同様に、鉛の最大許容濃度濃度を腐食防止剤のグループスタンダードの改正案に盛り込まれています。
グラフィック材料の方では、グループスタンダードにおける関連有害物質(アンチモン、ヒ素、バリウム、 カドミウム、クロム、鉛、水銀、セレンなど)の移行(溶出)基準値は、「玩具の安全性 第3部:特定元素の移行(AS/NZS ISO 8124.3:2021)」というオーストラリア/ニュージーランド規格と整合される見込みです。
その他に、子供向けに販売される全てのグラフィック材料はグラフィック材料のグループスタンダードのみ適用されることを確保するために、上述した一連のグループスタンダードの適用範囲も修正されました。一方、グラフィック材料のグループスタンダードに該当する子供用グラフィック材料の輸入業者および製造業者は、溶出性元素試験結果EPAに提出する義務がなくなる見込みです。
グループスタンダードの改正案が承認された場合、官報で通知されてから6ヶ月後に発効することになります。改正後の要件を満たさない製品は、改正の発効から6ヶ月後に廃棄しなければいけません。