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米国EPA PFASの商業的利用の規制に向けた動きを開始

 2022年3月16日、米国環境保護庁(EPA)がパーフルオロアルキル化合物及びポリフルオロアルキル化合物(PFAS)を含む製品からコミュニティーを保護するための二つの重要な行動を公布しました。詳しくは下記の内容をご確認ください。

1.HDPE容器からのPFAS汚染が発生すれば、TSCA違反の可能性があります;

 非意図的PFAS汚染の発生を防止するため、EPAはフッ素化高密度ポリエチレン(HDPE)容器及び類似するプラスチックの製造業者(輸入業者を含む)・加工業者・流通業者・使用業者・処分業者に対し、当該容器から副生成物として生成されるPFASの検出を確認する場合、「有害物質規制法(TSCA)」に違反する可能性があることを通知しています。

 例えば、長鎖PFASの一つとして、長鎖パーフルオロアルキルカルボキシレート(LCPFAC)がフッ素化ポリオレフィンの製造工程により生ずる場合は、LCPFACのための重要新規利用規則(SNUR)に従い、EPAへの重要新規利用届出(Significant New Use Notice)を義務付けています。

2.「より安全な化学成分リスト(SCIL)」から2つのPFASを削除します。

 より安全な選択プログラム(Safer Choice program)の下で認定された消費者製品にPFASが含まれないようにするため、EPAは2022年3月16日から12か月後、SCILに収録された2のPFASを削除する予定です。今後、より安全な選択認証(Safer Choice certification)を申請する新製品は削除対象となるPFASを用いることができない一方、既存のより安全な選択認証製品は関連PFASを含有すれば、再び調製することが必要となる見込みです。

 なお、2つのPFASについては、以下となります。

  • 1-Propanaminium, N-(carboxymethyl)-N,N-dimethyl-3-[[(3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8-tridecafluorooctyl)sulfonyl]amino]-, inner salt(CAS番号:34455-29-3);

  • Boron, trifluoro(tetrahydrofuran)-, (T-4)-, polymer with 3-methyl-3-[(2,2,3,3,3-pentafluoropropoxy)methyl]oxetane, ether with 2,2-dimethyl-1,3-propanediol (2:1), bis(hydrogen sulfate), diammonium salt(CAS番号:452080-67-0)。

羅 雪純(ラ セツジュン)
ChemLinked Japan編集
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