マレーシアで注目されていたGHS規則《2013年労働安全及び健康(化学品の分類、表示及び安全データシート)規則》(よく「Class規則」として熟知されています)は、2013年10月11日の政府官報により正式発布されました。
Class規則は欧州連合GHS修正第3版に基づき制定され、職場で使われる工業化学品を管轄するのに用いられます。生産者、輸入者及びサプライヤーは該規則の要求に従い、関係する危険化学品に対して分類、包装、表示を行い、安全データシート(SDS)を作成すること。
下記化学品は該規則の管轄範囲から除外されます:
1.放射性物質
2.指定廃棄物
3.化粧品及び薬品
4.科学研究開発のみに用いられる化学物質
5.非液体及びビーズの工業製品
また、殺虫剤及び通過する化学品は強制的SDS要求だけを満たせば良いです。
Class規制によって、化学品について「化学品分類及び危険コミュニケーション業界ガイドライン」に記載されている化学物質分類名録に従って分類を行わなければなりません。分類名録にリストされていない化学品については、ガイドラインが提供したガイドに従い分類を行うこと。ラベルとSDSはマレーシア語と英語両方で表示する必要があります。
該規則は2013年10月11日政府官報で発布され次第発効します。マレーシアオフィシャルから入手した最新情報によりますと、Class規則の移行期間はすぐ後に政府官報で発表される予定です。また、発表する前に、DOSHはClass規則に対して「軟施行」を行います。注意に値するのは、その前に予測された移行期間(純物質は1年、混合物は3年)は修正される可能性が高いです。
Class規則は労働安全衛生部(DOSH)が「1997年版労働安全及び健康(危険化学品の分類、ラベル及び包装)規制」(CPL規則とも言われます)を基に改訂された新しい規則です。
Class規則には、CPL規則の中にあるラベル、包装及びSDSに対する要求がほとんど残され、また、CPL規則に記載されていなかったものが二つ新しく追加されました:
1.輸入者または製造者は毎年、取り扱い量が1メトリックトン以上の化学物質が記載されている化学品リストを提出すること;
2.企業機密情報はClass規則により守られ、企業機密情報に関する化学品名称、成分及び原材料は汎用名称及び原料許容範囲にて秘密表示にすることが可能です。
マレーシアは、2012年からUNITARとILOの三年間を渡るGHS実施援助計画に積極的に参加し始めました。しかし、そのGHSにおける進展は、人力資源部委員会及び環境部委員会の監督管理範囲が重なっていたため難航していました。その問題は遂に環境部委員会の妥協によって解決されました。現在、人力資源部に属するDOSHはマレーシア唯一のGHS実行部署です。
関連リンク
・ChemLinked Ebook 15:2012年アジア太平洋GHS発展概要(化学物質がキーポイント)