日本 新たに78の濃度基準値設定物質を指定
2025年10月8日、日本の厚生労働省(MHLW)は告示第269号により、新たに78種類の「労働安全衛生法(ISHL)」に基づく濃度基準値設定物質を指定しました。さらに、以下の通り、「酢酸-セカンダリ-ブチル」が「酢酸ブチル」として追加されました。告示第269号の適用日は2026年10月1日となります。
| 既存 | 告示第269号 |
|---|---|
| 酢酸ブチル(酢酸ターシャリーブチルに限る。) | 酢酸ブチル(酢酸ーセカンダリーブチル及び酢酸ターシャリーブチルに限る。) |
背景
2022年5月の労働安全衛生規則の改正により導入された「濃度基準値」制度は、2024年4月から遵守義務として本格的に適用が開始されました。濃度基準値は、特定の有害物質の作業環境中での濃度が一定値以下に抑えられることで、労働者の健康への有害性を低減できると考えられている値です。
事業者は、濃度基準値が設定された物質を取り扱う屋内作業において、労働者がこれらの物質にさらされる濃度を濃度基準値以下に抑える義務があります。
濃度基準値には、ばく露時間に応じて主に以下の2つの指標が定められています。物質によってはこれらの両方の基準値が定められている場合もあれば、どちらか一方のみが定められている場合もあります。
8時間濃度基準値: 1日の労働時間(8時間)における平均ばく露濃度の上限値。
短時間濃度基準値: 1日の作業中で最も濃度が高くなる可能性がある15分間の平均ばく露濃度の上限値。
現在、濃度基準値が設定される物質は、専門家による検討会での議論を経て順次追加されています。
2023年4月: 67物質が指定;
2024年5月: 112物質が指定;
2025年9月:1物質(りん酸トリフェニル)の指定を取り消し;
2025年10月:78物質が指定 / 「酢酸-セカンダリ-ブチル」を「酢酸ブチル」に追加。