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中国GHS
China GHS
中国規制:
中国GHS
化学品の分類および表示に関する世界調和システムの中国における実施状況
主管部門中華人民共和国工業情報化部を中心に12部署
関連規制
2011年12月1日国務院第591号令
2012年8月1日安監局第53号令
2010年10月15日環境保護部7号令
2012年2月1日質検総局第30号公告
GHSに関連する現行国家標準
2008年1月1日GB 20576 ~ GB 20602
2009年2月1日GB/T 16483-2008
2009年2月1日GB/T 22233-2008
2010年5月1日GB 13690-2009
2010年5月1日GB 15258-2009
2014年1月31日GB/T 17519-2013

China GHS

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 「中国GHS」とは、「『化学品の分類及び表示に関する世界調和システム』(GHS)を中国の法律的枠組みにおいて実施する際の仕組み」を指します。2002年9月4日ヨハネスブルグで開催された「持続可能な開発に関する世界首脳会議」は各国に対し、2008年までにGHSを実施するよう提唱しました。中国政府はGHSに関する国際的な約束を履行するため、2008年からGHS制度の導入を開始しました。中国GHS制度は、国民の健康から危険化学物質による被害を守るほか、中国の化学物質環境管理体制を整えるために技術的基礎を提供しています。

 中国当局は、地方執行部門が効率的に提携するために、GHSに向けた部間会議制度を設けることにしました。部間会議は環境保護部交通運輸部発展改革委員会及び税関総署等を含む12部署の関係者から構成されており、そのうち、工業情報化部が主導部門で、安全生産監督管理総局国家質量監督検査検疫総局及び国家標準委員会がGHSに関連する国家標準を制定する主な部署となっています。

 2018年3月の「国務院機関改革」により、環境保護部(MEP)と国家安全生産監督管理総局(SAWS)は廃止・再編され、新設する「生態環境部」と「応急管理部」に機能を移しました。また、国家質量監督検査検疫総局(AQSIQ)は新設する国家市場監督管理総局(National Market Supervision and Administration Bureau)に統合し、AQSIQ従来の輸出入検験検疫の機能は税関総署に編入することになりました。

目次

 

 

中国GHS標準体系

図1 - 中国GHS標準体系

 中国は2006年に初めて分類、表示及びSDSに関するGHS標準を制定しましたが、猶予期間が設けられていたため、2011年になって初めて強制的にGHS制度を実施し始めました。2008年、国連GHS改訂2版の危険有害性分類に基づき作成された26項目の国家標準が正式発効することになり、その後の数年間、国連GHSに基づく危険有害性情報伝達に関する項目(ラベル、SDS等)に対応するため、より多くのGHS国家標準(強制国家標準GB、推薦国家標準GB/T)が相次いで発表されることになりました。2014年現在では、中国において有効なGHSに関連する国家標準は合計32項目あり、そのうち、分類に関する標準は28項目、ラベルに関する標準は2項目、SDS作成は2項目あります。すべての国家標準の技術的内容は相互に参照されています。

 現在、上記一連の標準は中国大陸における既存危険化学物質にしか適用されていません。中国危険化学物質管理の最高法規である2011年版「危険化学品安全管理条例」(国務院第591号令)は「危険化学品」に対して明確な定義を定めていますが、実際にGHSを実施する際に最も重要な根拠は「危険化学品目録」です。「危険化学品目録」に収載される化学物質はすべて強制的なGHS対応する義務が課せられることになります。

 2020年8月上旬、応急管理部は公文を発し、下部組織及び一部の協会と企業に向けて、「危険化学品目録(2015版)実施指南」の改訂案に対する意見募集を開始しました。今回の改訂案では、88件の危険化学品の公式分類を改正しました。
改正は主に下記4種類に分けることができます。

  • 既存の分類に新たな分類を追加;

  • 既存の分類を削減;

  • 既存の分類を改正;

  • 既存の分類を完全破棄、新たなな分類を指定。

 

分類

 2014年10月末まで、中国でのGHS分類は国連GHS分類の28項目中の26項目――物理化学的危険性16項目、健康に対する有害性9項目(「吸引性呼吸器有害性」を除く)、環境に対する有害性1項目(「オゾン層への有害性」を除く」)が採用されています。詳細なGHS分類基準は強制国家標準「化学品分類と危険性公示規則」(GB 13690-2009)に記載されています。また、各危険有害性の分類基準やラベル及び注意書き等に関しては、26項目の分類に関する国家標準「GB 20576 ~ GB 20602」、推薦国家標準「化学品分類及び危険有害性絵表示通則」(GB/T 24774-2009)をご参照ください。GB 13690とGB/T 24774は2010年から発効、26項目の分類に関する国家標準は2008年から施行されています。

 中国国家標準委員会2013年第20号及び21号公告によりますと、新たな28項目の国家標準(GB 30000.2-2013 ~ GB 30000.29-2013)は2014年11月1日から現行標準を代替し、施行されることになります。現行の26項目と比較するとGB 30000系列は「吸引性呼吸器有害性」及び「オゾン層への有害性」の2項目が追加され、国連GHS改訂4版に基づくすべての「ビルディングブロック」が採用されることになっています。

通し番号

GBコード

標準名称

(化学品分類及びラベル規範 第XX部:)

旧標準

1

GB 30000.1-××××

通則(作成中)

GB 13690-2009

2

GB 30000.2-2013

爆発物

GB 20576-2006

3

GB 30000.3-2013

可燃性/引火性ガス

GB 20577-2006

4

GB 30000.4-2013

エアゾール

GB 20578-2006

5

GB 30000.5-2013

支燃性/酸化性ガス

GB 20579-2006

6

GB 30000.6-2013

高圧ガス

GB 20580-2006

7

GB 30000.7-2013

引火性液体

GB 20581-2006

8

GB 30000.8-2013

可燃性固体

GB 20582-2006

9

GB 30000.9-2013

自己反応性物質及び混合物

GB 20583-2006

10

GB 30000.10-2013

自然発火性液体

GB 20585-2006

11

GB 30000.11-2013

自然発火性固体

GB 20586-2006

12

GB 30000.12-2013

自己発熱性物質及び混合物

GB 20584-2006

13

GB 30000.13-2013

水反応可燃性物質及び混合物

GB 20587-2006

14

GB 30000.14-2013

酸化性液体

GB 20589-2006

15

GB 30000.15-2013

酸化性固体

GB 20590-2006

16

GB 30000.16-2013

有機過酸化物

GB 20591-2006

17

GB 30000.17-2013

金属腐食性物質

GB 20588-2006

18

GB 30000.18-2013

急性毒性

GB 20592-2006

19

GB 30000.19-2013

皮膚腐食性/刺激性

GB 20593-2006

20

GB 30000.20-2013

眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性

GB 20594-2006

21

GB 30000.21-2013

呼吸器感作性または皮膚感作性

GB 20595-2006

22

GB 30000.22-2013

生殖細胞変異原性

GB 20596-2006

23

GB 30000.23-2013

発がん性

GB 20597-2006

24

GB 30000.24-2013

生殖毒性

GB 20598-2006

25

GB 30000.25-2013

特定標的臓器毒性(単回ばく露)

GB 20599-2006

26

GB 30000.26-2013

特定標的臓器毒性(反復ばく露)

GB 20601-2006

27

GB 30000.27-2013

吸引性呼吸器有害性

 

28

GB 30000.28-2013

水生環境有害性

GB 20602-2006

29

GB 30000.29-2013

オゾン層への有害性

 

30

GB 30000.30-2013

化学品作業場の警告表示(作成中)

AQ 3047-2013

 中国GHSが採用する「ビルディングブロック」は下記の通りになります:

 物理化学的危険性(Physical hazard) 

危険性分類

Hazard Class

区分

Hazard Category

国連

UN GHS Rev.4

中国GHS

GB 20576

~ GB 20591

GB 30000.2

~ GB 30000.17

1. Explosive

爆発物

Unstable explosives

不安定爆発物

等級1.1

等級1.2

等級 1.3

等級 1.4

等級 1.5

等級 1.6

2. Flammable gases

可燃性/引火性ガス

引火性ガス1

引火性ガス2

Chemically unstable gas A

化学的に不安定なガスA

 

Chemically unstable gas B

化学的に不安定なガスB

 

3. Aerosols

エアゾール

区分1

区分2

区分3

 

4. Oxidizing gas

酸化性ガス

区分1

5. Gases under pressure

高圧ガス

Compressed gas圧縮ガス

Liquefied gas液化ガス

Refrig. Liquefied gas

深冷液化ガス

Dissolved gas融解ガス

6. Flammable liquids

引火性液体

区分1

区分2

区分3

区分4

7. Flammable solids

可燃性固体

区分1

区分2

8. Self-reactive substances and mixtures

自己反応性物質及び混合物

タイプA

タイプB

タイプC

タイプD

タイプE

タイプF

タイプG

9. Pyrophoric liquids

自然発火性液体

区分1

10. Pyrophoric solids

自然発火性固体

区分1

11. Self-heating substances and mixtures

自己発熱性物質及び混合物

区分1

区分2

12. Substances and mixtures which in contact with water, emit flammable gases

水反応可燃性物質及び混合物

区分1

区分2

区分3

13. Oxidizing liquids

酸化性液体

区分1

区分2

区分3

14. Oxidizing solids

酸化性固体

区分1

区分2

区分3

15. Organic peroxides

有機過酸化物

タイプA

タイプB

タイプC

タイプD

タイプE

タイプF

タイプG

16. Corrosive to metals

金属腐食性物質

区分1

健康に対する有害性

危険性分類

Hazard Class

区分

Hazard Category

国連

UN GHS Rev.4

中国GHS

GB 20592

~GB 20601

GB 30000.18

 ~ GB 30000.27

1. Acute toxicity

急性毒性

区分1

区分2

区分3

区分4

区分5

2. Skin corrosion / irritation

皮膚腐食性/刺激性

区分1
1A
1B
1C

区分2

区分3

3. Serious eye damage/eye irritation

眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性

眼刺激性1

眼刺激性2

2A

2B

4. Respiratory sensitization/ skin sensitization

呼吸器感作性または皮膚感作性

呼吸器感作性物質1

1

1A

 

1B

 

皮膚感作性物質1

1

1A

 

1B

 

5. Germ cell mutagenicity

生殖細胞変異原性

区分1A

区分1B

区分2

6. Carcinogenicity

発がん性

区分1A

区分1B

区分2

7. Toxic to reproduction

生殖毒性

区分1A

区分1B

区分2

Lact. (effects on/via lactation)

追加区分授乳に対するまたは授乳を介した影響

8. Specific target organ toxicity (single exposure)

特定標的臓器毒性-単回ばく露

区分1

区分2

区分3

 

9. Specific target organ toxicity (repeated exposure)

特定標的臓器毒性-反復 ばく露

区分1

区分2

10. Aspiration hazard

吸引性呼吸器有害性

区分1

 

区分2

 

 環境に対する有害性

危険性分類

Hazard Class

区分

Hazard Category

国連

UN GHS Rev.4

中国GHS

GB 20592

~ GB 20601

GB 30000.18

~ GB 30000.27

1. Hazardous to the aquatic environment - Acute hazard

水生環境有害性-急性

区分1

区分2

区分3

2. Hazardous to the aquatic environment - Chronic hazard

水生環境有害性-慢性

区分1

区分2

区分3

区分4

3. Hazard to the ozone layer

オゾン層への有害性

区分1

 

     危険化学品目録(2015 版)実施指南(試行)

 また、国家安全生産監督管理総局は「危険化学品目録実施指南(試行)」を公布し、危険化学品目録(2015)に記載されているすべての化学物質に関する公式の分類を提供します。

  • 簡易要件分類:記載されている化学物質に対して、適用可能な最も低い危険分類要件を規定しています。関連業者は、利用可能な信頼性の高いデータに基づいて、一つの危害性類別下に要件が高いサブ類別を指定することができます。

  • 不完全分類:ガイダンスには、すべての化学品危険性分類を記載されていません。業者は、ガイダンスに記載されている危害性分類を変更せずに、自社のデータに基づいてその他の危害性分類を補足することが可能です。

 公式の分類に不一致があり、上記の規則に当てはまらない場合、企業は意見及び関連データをNRCCに提出して専門家による審査を受けることができます。

ラベル

 ラベルはGHS表示による情報伝達において最も重要な部分の一つです。GHSラベルは、化学物質の危険有害性情報が記載されており、下記要素から構成されています:

  • 製品特定名(Product identifier)

  • 注意喚起語(Signal words)

  • 絵表示(Pictograms)

  • 危険有害性情報(Hazard statements、「Hフレーズ」とも言う)

  • 注意書き(Precautionary statements、「Pフレーズ」とも言う)

  • 供給者の特定(Supplier identification)

 新たな中国GHS危険有害性に関する推薦国家標準(GB/T)の意見募集稿が2013年7月13日に発表され、同時にそれに向けたパブリックコメント募集も開始されました。当該国家標準は今後中国GHSラベル及びSDSを作成するための重要な技術参考資料になり、内容に関しては、「Hフレーズ」、「Pフレーズ」に変更があります。

 GHSラベルは通常危険化学物質の容器または外装に貼られたり、括りつけられたりされることになっています。

 中国において最も重要なGHSラベルに関する国家標準「化学品安全ラベル作成規定」(GB 15258-2009)は2010年5月1日から発効され、ラベルの必要記載事項(絵表示等の危険有害性情報の優先順位も含む)や、内容、色、サイズ、フォーマット、印刷、ラベルの位置また使用方法等に関する基準が詳しく定められています。国連GHSと比較し、中国GHSラベルの仕組みでは24時間応急救援電話という特殊な要求が設けられており、最低限の措置として専任者が配置された24時間対応可能な固定電話1つを設置することが必要とされています。

 GB 15258発表の前に、中国政府は2008年にGHSラベルに関する推薦国家標準「GHSに基づく化学品ラベル規範」(GB/T 22234)を発布しました。当該推薦国家標準は日本工業規格「JIS Z 7251:2006 GHS に基づく化学物質等の表示」を基にして作成されたものです。また、「GB/T 22234」は「GB 13690」中の引火性ガス、引火性圧縮ガスと生殖毒性(授乳に対する影響)の危険有害性分類とは少し異なっています。中国GHSラベルの見本は下図のようになります:

図2 - 中国GHSラベル(見本)

 図3 - 英訳版GHSラベル(見本)

 化学物質の容器または包装のサイズによって、ラベルの標準サイズは6種類に分けられることになっています。容積が0.1L以下の小包装については、簡易版ラベルで表示することができます。簡易版ラベルは下図のようになります:

図4 - 簡易版ラベル

図 5 - 英訳版簡易版ラベル

 

作業場内表示

図6 - 作業場内表示の見本

 国連GHSと同様に、中国GHSラベルの適用も様々な分野、例えば作業場内表示、輸送表示及び消費者製品まで拡大されています。中国国家安全生産監督管理総局は2013年7月、作業場内GHS表示の作成や使用を標準化することを目的とした工業標準「化学品の作業場内安全警告表示規範」(AQ 3047-2013)を発表しました。危険化学物質の作業場に用いられる表示は、一般GHSラベルの記載事項のほか、化学物質の物理化学的特性、個人用防護具等の情報も掲示されることになります。

 注意:作業場内表示と化学物質に付けられる表示の区別はChenlinkedニュースをご参照ください。

輸送表示

 「危険貨物品名表」(GB 12268)に収載された化学物質について、輸送時に包装にGHSラベルを貼り付けることが義務付けられます。輸送包装やラベルは「国際連合危険物輸送勧告」に基づき作成しなければなりません。また、具体的な要求に応じて組合せ容器または単一容器用の表示を貼り付ける必要があります。

図7-輸送表示-組合せ容器の場合

図8-輸送表示-単一容器の場合

消費者製品表示

 消費者製品に向けたGHSラベル制度は世界の経済大国、例えば、日本やEU等で幅広く採用されていますが、中国はいまだ化学物質を含有する消費者製品向けラベルに関する標準を定めていません。しかし、先日中国国家化学品登録センターが発布した情報によりますと、中国当局は消費者製品向けラベルに関する標準を取り込んでいるところだということです。工業情報化部が2013年5月に発表した「GHS実施マニュアル」によりますと、作成中の標準は製造または販売を目的とする工業化学品や化学物質含有消費者製品に対し、消費者に被害を与える恐れがあることを伝えるよう、ラベルに注意事項を記載するよう求めることにしています。例えば、製品のサイズが小さく、ほかの危険有害性に関する情報(注意書き、応急措置、危険性分類等)をすべてラベルに表示できない場合、当該製品の取扱説明書に掲載することが必要とされます。

 一方、ラベルや包装の一般要求事項のほかに、中国GHSは特殊な化学物質含有消費者製品について、定めるラベル基準及びコード制度を設けています。該当する製品は洗浄剤、塗料、燃料添加剤、潤滑剤、エアフレッシャー、接着剤、エアゾール製品、消毒剤及び家庭用殺虫剤等(注:化粧品については、ほかの規制にて管理されています)を含みます。当該製品の関連標準は下記をご参照ください:

  • 「消費者製品安全ラベル」(GB/T 25322-2010)

  • 「洗浄用品表示及び包装に対する要求」(QB/T 2952-2008 )

  • 「石油製品の包装、貯蔵及び交付検収に関する規則」(SH 0164-1992)

  • 「エアゾール製品の表示、分類及び術語」(BB/T 0005-2010)

  • 「エアゾール家庭用殺虫剤」(B/T 18419-2009)

 注:現行「化学品分類及び危険性公示 通則」(GB 13690-2009)は作業場内(工業用)化学物質と消費者製品に両方とも適用されます。

安全データシート(SDS)

SDSは危険有害性情報伝達の核心部分であり、化学物質サプライヤーが川下使用者、公共機関、サービス提供者及びその他化学物質と関係する者に対し基本的な危険有害性情報(輸送、操作、処理、貯蔵、応急措置等に関する情報)を伝達するための重要なツールとなります。

「化学品安全技術説明書の内容と項目順序」(GB/T 16483-2008)は2008年6月に発布され、2009年2月からGB/T 17519.1-1999及びGB 16483-2000を切り替えて正式発効することになります。当該国家標準はSDSの構成、内容及びフォーマットが定められ、すべての中国国内で販売されるSDS交付義務が課せられている化学物質に適用されます。中国GHSに基づくSDSの内容やフォーマットはEU CLP規制下のSDSとほとんど一致しており、国連GHSの要求に応じるために、16項目の情報を提供することが求められています。具体的な16項目の内容は下記のようになります:

  1. 物質または混合物および会社情報

  2. 危険有害性の要約

  3. 組成および成分情報

  4. 応急措置

  5. 火災時の措置

  6. 漏出時の措置

  7. 取扱いおよび保管上の注意

  8. ばく露防止および保護措置

  9. 物理的および化学的性質

  10. 安定性および反応性

  11. 有害性情報

  12. 環境影響情報

  13. 廃棄上の注意

  14. 輸送上の注意

  15. 適用法令

  16. その他の情報

「化学品安全技術説明書作成マニュアル」(GB/T 17519-2013)はGB/T 16483-2008の重要な補完書類であり、SDSの作成に対しより詳しい要求が記載されており、上記16項目のそれぞれの注意事項、フォーマット、要求言語及び測量の単位に関する具体的な要求事項が含まれています。なお、付録の部分にSDS見本及び各部分の推奨データソースが掲載されています。

 注意:GB/T 17519-2013は2014年1月31日から施行されています。コーポレートメンバーは無料ダウンロードすることができます。

適用法令

 GHSの実施を促すため、中国政府はここ数年間、一連の行政法や施行令を相次いで発表し、その大部分が危険化学物質の製造企業、輸出入企業、輸送企業などに対してGHS分類、ラベル及びSDS交付義務を課すこととしています。「危険化学品安全管理条例」(国務院第591号令)は危険化学物質管理の最高法規であり、化学物質がサプライヤーの各部分において果たさなければならないGHS義務について一般的な要求事項を提出しました。「第591号令」下の主要な部令(日本の省令や政令に当たるもの)は以下になります:

 国務院第591号令によりますと、中国GHS規制を遵守しない企業は5万~10万元(約80万~160万円)の罰金が科せられることになります。第591号令に定める違法行為は下記数点になります:

  • 危険化学物質を製造、輸入または販売する際に定めた基準を満たすラベルまたはSDSを提供しない場合;

  • ラベルとSDSに記載されている情報、または外装と内装のラベルに記載されている情報が一致しなかったり、提供された危険有害性情報は「危険化学品目録」の記載事項と異なったりする場合;

  • 化学物質に新たな危険有害性を発見した際に、ラベルまたはSDSに記載されるGHS分類を直ちに更新しない場合;

 危険化学物質の輸出入企業について、「質検総局2013年第30号公告」は輸出入される危険化学物質の包装に対して要求を提出し、ラベル及びSDSが中国GHS基準を満たすかどうかが出入国検査の常規検査項目となっているため、ご注意ください。

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