中国国務院が発表した『配達条例(意見募集案)』は11月16日-12月15日のパブリックコメント期間を経て、正式施行に向けて調整が進められています。『配達条例(意見募集案)』は主に経営主体・配達サービス・顧客権益・配達安全等に対して規定しています。その中で最も化学業界関係者に注目されたのが、第二十二条の「配達の禁止・制限」についてです。
『国家安全に危害を与える・社会平穏を破壊する・社会公益を損壊する物品及び法律・行政規制と国家により配達禁止と規定されたその他物品は配達禁止とする。
配達禁止・制限物品のリスト及び管理弁法は国務院郵政管理部門が関係部門と合同で制定・発表する。』
天津化学倉庫爆発事故以降、中国政府は全面的に危険化学品安全管理を強化しており、配達事業者と化学工業事業者を含む数多くの事業者は化学サンプルや化学製品の配達で違法となっていたことが明らかになりました。
2007年、中国国家郵政局は『配達禁止物品指導リスト及び処理弁法(試行)』を発表し、引火性・爆発性・腐食性・放射性物品及び劇薬・麻酔薬等は配達禁止と定めましたが、各品目の具体的な判定基準は明確にしていませんでした。
2011年に発行された国務院591令には、「あらゆる事業者又は個人は、危険化学物質を配達業者に渡すか、手紙・速達便の中に添付することか、危険化学品を普通物品として配達するか等の行為は禁じられます。配達事業者は危険化学物質を受け入れることは禁じられます」と定めました。591号令の危険化学品に対する定義は、GHS分類に基づくものであり、数多くの化学工業製品が対象となっています。
政府は数度に渡って危険化学品配達の禁止令を出した背景には、近年多発してきた「毒バック」の問題があります。一方、これらの禁止令は化学品事業者や、試験機構に相当な不便をもたらしたため、一部では危険化学品を普通物品に偽装する、普通物品と偽るなどのことまで発生しており、非常に大きなリスクが潜んでいると言えます。他方、国際的な経験から見れば、例外数量或いは数上限付きで包装と輸送した危険化学品/危険貨物は、一定の法規制と監督措置によって有効にコントロールできることが判明しました。また、全国実施レベルには至っていませんが、中国は既に国連危険貨物輸送規定見本を基づき、関係の国家標準(GB 28644.1-2012とGB 28644.2-2012)を作成しました。
Reach24hの専門家チームは関係政府機関に対して『配達禁止物品指導リスト及び処理弁法』の修正を提案しました。一方的に禁止するのではなく、事業者が合理的に問題解決できるようにガイドラインを作成し、情報公開と危害情報伝達を促進すると共に、配達業者の危険化学品/危険貨物輸送従事者の資格認定と教育訓練の強化することを求めました。