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中国 特殊機能性塗料のVOC関係標準の策定を進む

 中国は2021年、「中華人民共和国国民経済及び社会発展第14次五カ年計画(2021~2025年)及び2035年までの長期目標要綱」を公布し、VOCs(揮発性有機化合物)総排出量を10%以上削減する目標を提出しました。VOCs管理は以前から長年にわたって強化される傾向にあり、今後数年間も引き続き重要な課題となるでしょう。

 そういう背景に、2022年5月13日、中国工業と情報化部(MIIT)が通知を公布し、VOC関係標準の策定・改正に関するプロジェクトを承認しました。その中、防曇塗料および耐指紋性塗料という特殊機能性塗料を対象とする2つの標準は、2022年年末までに制定されるう予定です。詳細については下表をご参考ください。

プロジェクト番号プロジェクト名タイムライン備考
2022-0024T-HG防曇塗料

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主に透明なプラスチック・ガラス等の表面の防曇処理に使用される
2022-0026T-HG耐指紋性塗料
  • 2022年6月、当該標準(案)をめぐる検討会議が開催される;

  • 2022年7月から8月にかけて、当該標準(案)は検討結果を踏まえて修正される;

  • 2022年8月から9月にかけて、当該基準(案)についてパブリックコメント募集が行われる;

  • 2022年9月から10にかけて、パブリックコメントを踏まえた更なる検討が行われる;

  • 2022年11月、中国塗料と顔料標準化技術委員会はレビュー会議を行う;

  • 2022年12月、当該標準(案)は承認される予定である。

スクリーン・カメラ・デジタル製品のボディーケース等に使用される

 2021年、中国塗料と顔料標準化技術委員会は2025年までに塗料中の有害物質の制限量に関する既存の7つの国家強制標準(GB)を3つに統合する計画を発表しました(CL-JP記事をご参照)。既存のGBでは、特殊機能性塗料がVOCsの製品内含有量制限の適用対象外となり、関連する名録または識別基準もなく、あいまいな説明にとどまっています。したがって、今後、より多くの関連標準は策定される一方、防曇塗料および耐指紋性塗料の関連標準は上述の統合予定となる3つのGBに引用あるいは採用される可能性があります。

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