2022年7月20日、中国生態環境部(MEE)はデクロランプラス、UV-328とメトキシクロルという3つの残留性有機汚染物質(POPs)を総合的にとらえ、適切な管理策を講じるため、関連情報募集を開始しました。今回求められる情報には、中国国内における対象POPsの製造・使用・輸出入、及び可能な代替物質または代替技術が含まれます。各利害関係者は、2022年8月20日前に書面又は電子メール(chem@mee.gov.cn)をもって、関連情報をMEEに提出することができます。
POPsについて排出の廃絶・低減等を図るストックホルム条約は2001年5月22日に採択され、中国は2004年11月11日に当該条約に加入しました。当初、12のPOPsは本条約において、附属書A(廃絶)、附属書B(制限)と附属書C(非意図的生成物)の記載物質となりましたが、他のPOPsの追加が可能にあるため、締約国会議(COP)決定により附属書A・B・Cが改正されました。現時点で、当該条約には30のPOPsが収載されています。
この前、残留性有機汚染物質検討委員会の第17回会合(POPRC17)が開催されました。本会合で決定される事項には、次のようなものがあります。
デクロランプラス及びUV-328のリスク管理評価を審査する段階に進めること;
メトキシクロルの附属書A(廃絶)への追加を締約国会議(COP)に勧告すること。
その後、今年9月に開催されるPOPRC18は、デクロランプラス及びUV-328のリスク管理評価案を審査する予定です。そして、POPRC17及びPOPRC18の結果を踏まえて、2023年の第11回締約国会議(COP11)はメトキシクロルの附属書A(廃絶)への追加(特定の免除措置なし)を検討する予定です。