中国 HCFC-141bを発泡剤として使用する3種類の電気製品の生産を禁止
2018年10月18日、中国生態環境部(MEE)が公告を出し、1,1-ジクロロ-1-フルオロエタン(HCFC-141b)を発泡剤として使用する①冷蔵庫/冷凍庫製品・②冷蔵コンテナ製品・③電気温水器製品という3種類の電気製品の生産を来年1月1日から禁止することを発表しました。
冷蔵庫/冷凍庫製品とは、「家庭用及び類似用途の冷凍器具(GB/T 8059)」が定義した家庭用冷蔵庫と冷凍庫及び「冷蔵ショーケース(GB/T 21001.1)」が定義した冷蔵ショーケースを指しています。
冷蔵コンテナ製品とは、ISO1496-1が定義した冷蔵コンテナと保温コンテナを指します。
電気温水器製品とは、「貯水式電気湯沸器(GB/T 20289-2006)」が定義した貯水式電気湯沸器を指します。
「オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書」により、中国は指定された用途における6種類のオゾン層破壊物質(ODS)の使用を段階的に淘汰する義務があります。現在、クロロフルオロカーボン (CFC)・ハロン・四塩化炭素・トリクロロエタン・ブロモメタンという5種類のODSの全面淘汰は既に完成され、残りはハイドロクロロフルオロカーボン類(HCFCs)だけとなります。今回のHCFC-141bはHCFCsの一種です。
実は、当局は2011年から既にHCFC-141bの淘汰に乗り出し、一連の政策を通して、企業の代替技術の開発を促進しています。そのため、2018年現在、今回の三つの電気製品の業界大手企業はほとんどHCFC-141bの代替技術を持っており、今回の公告はその成果を法規制の形で定着させたに過ぎないと見られています。