2025年1月、トルコ環境・都市化・気候変動省(MoEUCC)は、KKDIK施行原則および手続き(草案)について業界に通知し、意見公募を開始しました。意見募集期間は2025年2月24日までとなっています。
要点
この草案は、KKDIKの実施における課題の解決策としては期待できませんが、一定の影響を及ぼすことが予想されます。主なポイントは以下のとおりです。
事前登録(Pre-SIEF)の期限
トルコ市場にすでに流通している物質について、企業は2025年6月30日までに化学物質登録システム(Kimyasal Kayıt Sistemi, KKS)を通じて事前登録申請を行う必要があります。
2025年6月30日以降に初めて製造または輸入される物質については、以下のトン数区分に応じた期限内に事前登録を行わなければなりません。
a) 年間100トン~1,000トンの物質(または混合物・成形品に含まれる物質):
事前登録の期限は2027年12月31日です。
b) 年間1トン~100トンの物質(または混合物・成形品に含まれる物質):
事前登録の期限は2029年12月31日です。
先導登録者(LR)
先導登録者の決定は基本的にボランティア制で行われます。しかし、志願企業がいない場合、MoEUCCとトルコ商工会議所連合(TOBB)が協力し、以下の優先順位に基づいて先導登録者を指名します。
最大のトン数を扱う企業
最も多くのデータを持つ企業
企業規模の大きい企業
また、企業が2030年12月31日までに市場投入を予定している場合、2025年9月30日までに先導登録者が選定されていなければなりません。
中間登録(Interim Registration)
中間登録は、事前登録と本登録の間のステップです。
先導登録者は2025年12月31日までに中間登録を完了しなければなりません。この草案のAnnex EK-1に規定されている以下の情報をMoEUCCに提出する必要があります。
共同提出の書類(dossier)
化学物質の識別情報
分類・ラベル情報
推定量
用途および曝露情報など
先導登録者が中間登録を完了した後、共同登録を行う他の登録者(共同登録者)は2026年6月30日までに共同登録種類を提出する必要があります。
また、共同登録に参加せず、単独で登録を行う企業についても、2025年12月31日までにAnnex EK-1に基づいた情報を提出し、中間登録を完了しなければなりません。
業界への影響
この補助文書は依然として草案の段階であり、多くの混乱や議論を引き起こしています。特に、設定された期限が厳しすぎるため、企業のコンプライアンスに大きな負担がかかることが懸念されています。トルコへの輸出を予定している企業は、本草案の最終的な発行状況に注意を払うことが推奨されます。
また、KKDIKの登録期限が迫っているため、すでに事前登録を済ませた企業は、登録状況を確認し、期限内に登録を完了する必要があります。登録が完了しない場合、製品の輸出に支障をきたす可能性があります。
本草案(トルコ語版)はこちらから閲覧可能です。
背景
KKDIK規則(”トルコ版REACH”とも呼ばれる)とは、トルコ語で「化学物質の登録・評価・認可・制限」を意味します。KKDIK規則は2017年6月に公布され、同年12月23日に施行されました。さらに、2023年12月23日付の官報により、MoEUCCはKKDIK規則を改正し、トン数および危険分類(CL分類)に基づいて登録期限を段階的に延長しました(CL-JP記事)。しかし、KKDIKの登録プロセスは進展が遅く、完了した登録件数は期待を下回っている状況です。このため、KKDIK規則の効果的な実施を確保するために、施行原則および手続きに関する研究が行われ、草案が作成されました。現在、MoEUCCは業界関係者に対して、草案に対する評価およびフィードバックを募集しています。