2024年6月24日、欧州連合は化粧品規則(EC) No 1223/2009(以下、「化粧品規則」を略称)の禁用および制限成分リストの改正案をWTOに通報しました。この改正案は、欧州委員会委任規則 2024/197において新たに分類された発がん性、変異原性または生殖毒性(CMR)物質への対応を目的としたものです。現在、この改正案に対する意見募集が2024年8月23日まで設けられており、2025年9月1日に施行される予定です。
化粧品規則第15条は、化粧品における発がん性、変異原性、生殖毒性物質の使用に関する規定を定めています。人の健康を守ることを目的で、一般原則としてこれらの物質の化粧品への使用は禁止されています。なお、2024年1月5日、欧州委員会委任規則 2024/197を公表し、新たなCMR物質を特定しました。域内市場におけるこれら新規特定物質の一貫した禁止を確保するため、欧州連合はこの規則改正案を策定し、欧州委員会委任規則 2024/197と同日の2025年9月1日に施行することを予定しています。
具体的には、次のように改正されています:
1つ禁用成分を改正:
現行の化粧品規則の禁用成分リストNo.1580には、生殖毒性の観点から「2-cyano-N-[(ethylamino)carbonyl]-2-(methoxyimino)acetamide (CAS No.57966-95-7)」が掲載されています。欧州委員会委任規則 2024/197において、この物質に対し新たな化学名が追加指定されたことを受け、欧州連合もこのリストのNo.1580の記載内容を適切に改正することを計画しています。
21成分を新たに禁用成分として追加:
化粧品規則において現在規制されていない新たに分類された21 生殖毒性物質を、上記同じ禁止成分リストに追加することを提案しています。例えば、Diphenyl(2,4,6-trimethylbenzoyl)phosphine oxide(CAS No.75980-60-8)及び4-methylimidazole(CAS No.822-36-6)。
1つ制限成分を削除:
現行の化粧品規則の制限成分リストNo.311には「Trimethylbenzoyl Diphenylphosphine Oxide(CAS No. 75980-60-8)」が掲載されていますが、欧州委員会委任規則 2024/197によりこの物質が新たに生殖毒性物質に分類されました。欧州連合はこの物質を新たに禁止成分リストに追加することから、制限成分リストから削除する計画です。