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中国 輸入された普通化粧品は動物試験を免除!

背景:

 2021年1月12日、中国国家市場監督管理総局は「化粧品登録と備案管理弁法」を発表し、今年5月1日から施行する予定です。「化粧品登録と備案管理弁法」は「化粧品監督管理条例」を基づいて、化粧品の「登録制」及び「備案制」を更に詳細に規定し、リスクレベルに応じて化粧品、化粧品原料に対して分類管理を行います。

 

本文:

 中国国家薬品監督管理局(NMPA)は2回の意見募集を行った後、やっと今年3月4日に「化粧品登録と備案資料管理規定」及び「化粧品新原料登録と備案資料管理規定」を正式に発表しました。これは、化粧品製品、化粧品新原料の登録及び備案に必要な資料の細則をさらに明確にしました。

 また、この二つの「規定」も2021年5月1日から施行する予定です。当日から、企業は「規定」に規定される求に従って登録・備案資料を提出しなければなりません。

 

「化粧品登録と備案資料管理規定」

1、輸入された普通化粧品は動物試験を免除

 普通化粧品の生産企業が動物実験を免除したいのは、以下の二つの条件を同時に満たす必要があります。

  1. 所在国(地域)の政府主管部門が発行した生産品質管理体系に関する資格認証を取得しました;

  2. 製品安全リスク評価結果は製品の安全性を十分に確認することができます;

 複数の生産企業が生産している場合、すべての生産企業はすでに所在国(地域)政府主管部門が発行した生産品質管理体系に関する資格認証を取得しただけ、毒性学試験報告書の提出を免れることができます。

 それに、この規定は同時に国産の普通化粧品と輸入の普通化粧品に適用されるけど、下記の状況がある場合を除きます。

  1. 製品は乳幼児と子供が使うと宣言ています;

  2. 製品はまだ安全モニタリングに記載されていない粧品の新原料を使用します;

  3. 定量分級評価結果に基づき、備案者、国内責任者、生産企業は重点監督対象とされます;

 「動物試験抜き」を提唱する国(地域)の海外化粧品生産企業にとって、普通化粧品が動物試験を免除することができるというのは極めてよいニュースです。また、もともと動物試験禁止によって制限されていたより多くの海外化粧品ブランドを励まし、中国市場に参入します。

 ただし、目前、数多くの国や地域の化粧品生産企業が保有する品質管理体系に関する資格認証証明書は協会や第三者認証期間が発行しており、政府主管部門が発行することはめったにありません。けれども、一部の国はすでに行動してきました。例えば、フランス医薬品規制当局(ANSM)はオンライン認証プラットフォームを立ち上げました。フランスの化粧品生産企業がプラットフォームを通じて品質管理体系に関する認証証明書を申請することができます。イギリスの関連部門も中国国家薬品監督管理の要求に合致するGMP証明書の発行のためのソリューションを推進しています。将来、これらの国々からより多くのブランドは動物試験免除という新しい方針を恵み、中国市場に参入する見込みです。

2、化粧品登録と備案資料の要求を明確

「規定」により、化粧品の登録者、備案者が登録または備案を行う場合、以下の7つの資料を提出しなければなりません。

  1. 「化粧品登録備案情報表」及び関連資料。

  2. 製品名の情報;

  3. 製品の調合書;

  4. 製品執行の基準;

  5. 製品ラベルのサンプル;

  6. 製品検査報告書;

  7. 製品安全評価資料。

 意見募集稿には、登録者と備案者が全部の製品原料を届出することは業界関係者の間で大騒ぎを引きました。しかし、今回発表された「規定」により、製品の調合書はまだ全部の製品原料名称を届出することを要求しています。

3、製品の調合書は中国市場のために設計された輸入品

 「規定」は、特に製品の調合書が中国市場向けに設計された輸入製品の状況が考えております。このような輸入製品は、以下の資料を提出する必要があります。

  1. 中国消費者の肌のタイプ、消費需要などに対して調合設計を行う説明資料;

  2. 中国国内で中国の消費者を選択して、消費者テスト研究又は人体効果試験を展開する資料;

 

「化粧品新原料登録と備案資料管理規定」

1、化粧品新原料登録と備案資料の要求を明確

 「規定」により、化粧品新原料の登録者、備案者が登録または備案を行う場合、以下の資料を提出しなければなりません。

  1. 登録者、備案者及び国内責任者の名称、住所、連絡先;

  2. 新原料の開発報告;

  3. 新原料の調整加工技術、安定性、品質管理標準などの研究資料;

  4. 新原料安全評価資料;

  5. 新原料の技術要求資料(公開);

2、新原料を使用した動物試験の代替方法のデータを条件付きで受け入れる

 動物試験の代替方法が毒性学の安全評価に使用された場合、原料の構造特性、特定の毒理学のエンドポイントに基づいて適切な統合試験と評価方法(IATA)を選択し、新原料の毒性を評価しなければなりません。

 なお、適用された動物代替試験方法はまだ中国の「化粧品安全技術規範」に収録されていない場合、この代替試験方法は必ず国際権威代替方法の検証機関に収録された方法であり、それに、毒性学のエンドポイントを正確に予測することができる証明資料を同時に提出しなければなりません。証明資料には、この代替方法の研究過程以外、10種類以上の既知の毒性試験物の研究データ、結果分析、研究結論などを簡潔に述べるべきです。

3、化粧品新原料のサンプル要求を追加

 化粧品の新原料のサンプルは完全な包装とラベルを持っていなければなりません。ラベルは新原料登録者、備案者または国内責任者の名称、原料の中国語名称、INCI名称、生産日付と使用期限、貯蔵条件などの情報を含んでいなければなりません。

 化粧品新原料の登録者、備案者または国内責任者は、新原料のサンプルを保存して検査に備えなければなりません。技術審査機関が技術審査の過程でサンプルを確認する必要がある場合、登録者、備案者または国内責任者は規定の期限内にサンプルを提出しなければなりません。

洪蓮潔
Chemlinked Japan編集
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