ロシア 国家化学物質インベントリーの作成、情報収集の締切は来年中旬まで延期する?!

 2019年11月11日、ロシアの産業貿易省は「国家化学物質インベントリー」作成のために情報を収集するオンラインシステムをオープンしました。ロシア国内の製造・輸入者はこのシステムを通して、物質の情報を提出することができます。また、ロシア国外の企業の場合、ロシアの代理人を通じて提出することも可能です。他の国と同じように、「国家化学物質インベントリー」が正式に公布された後、インベントリーに収録されていない物質は新規化学物質と見なされ、関連する登録義務が課せられることが予想されます。

 このオンラインシステムによる情報提供は元々来年1月1日に締切を迎えるということでしたが、最新の情報によると、来年の中ごろまで延期する可能性が大きいようです。また、今回の情報提供の一つの特徴としては、既にロシア国内で製造/輸入する実績が化学品だけではなく、これから製造/輸入する化学品も提出することも認められています。必要の情報は主に以下となります。

  • 名称・CAS番号などの化学品の識別情報;
  • 用途;
  • 過去三年間の平均(製造/輸入量)、または今後の予定(製造/輸入量);
  • GHS危険有害性分類。

 ロシアの化学品法規制において、企業様はよく「ロシアREACH」と「ユーラシア経済連合REACH」という二つの概念に惑わされることがあります。

 「ユーラシア経済連合REACH」とは、ユーラシア経済連合(ロシア・ベラルーシ・カザフスタン・アルメニア・キルギス)が2017年3月3日に採択されたEU-REACH規則に相当する法規制のことです。正式名は「化学品の安全性に関する技術規則(EAEU TR 041/2017)」です。採択当時は2021年6月2日から実施する予定でした。しかし、下位法規制の制定などを含むその後の加盟国間の協議が長引き、EAEU TR 041/2017の実施は一時危うくなりました。幸い、2019年の初頭、EAEU TR 041/2017はようやく軌道に戻し、発効に向けて再び動き始めました。

 一方、いわゆる"ロシアREACH"とは、2016年10月7日、ロシア当局が承認した自国の「化学品の安全性に関する技術規則」のことです。2021年の7月1日から実施する予定です。現時点の情報から見ると、EAEU TR 041/2017が正式に実施できれば、ロシア当局は自国の「化学品の安全性に関する技術規則」をEAEU TR 041/2017に整合する意向があります。

 「ロシアREACH」と「ユーラシア経済連合REACH」、結局どちらが先に実施するかはわかりませんが、少なくとも、今回作成する予定の「国家化学物質インベントリー」は両方にとっても重要なデータベースとなります。早めにこの国家化学物質インベントリーに収録してもらい、今後のコンプライアンス対応に先手を打つことを検討する絶好のチャンスです。弊社REACH24Hはロシアのパートナーと一緒に、今回の物質情報提供を代行するサービスを提供しております。ご興味がある方はどうぞお気軽にお問い合わせください。