中国新化学物質環境管理(中国NCSN)セミナー――生態毒性及びリスク評価部分

CRC-MEP

 中国化学会産学研合作と促進委員会主催の2013年新化学物質環境管理検討会では、この10年以来、中国における新物質の申請及び管理の課題点について交流と検討を行い、申請者と登録センター(CRC)の担当者に大きな交流の場を提供しました。そのうち、試験の実施とリスク評価における問題について、参加者は検討を行いました。

 周知のように、新物質申告プロセスでは、申告のトン数が高ければ高いほど、最低データへの要求が高くなりますが、EU REACHでは100トン以上の登録についてリスク評価の結果に基づきデータの一部を免除することができます。つまり、既存データから作成したリスク評価結果から、登録物質のリスクをコントロールできるため、添付IX試験の一部を実施する必要はありません。しかし、この意見は今回の会議では、政府機関に認められませんでした。つまり、常規申告の物質は全てトン数により最低データ要求に決められたデータを提出しなければなりません。

 要求に従って水生生物の生態毒理試験を実施する際、通常試験受験物の暴露濃度が必要となり、試験報告書の有效性標準に実際の暴露濃度に対する要求数値は、試験報告書の最終結果に影響を与えることになります。例えば魚類急性毒性の限度試験では、調合濃度は100 mg/lですが、安定性が比較的悪い物質にとって、実測濃度は調合濃度の80%より低くなります。そうなると、試験報告書では実測濃度でLC50の最終結果を表示しなければなりません。該当試験報告書で危険性分類とリスク評価報告書を作成する際、分類の制限値は100 mg/lであるため、物質が危険性水環境急性類別3と分類される可能性があり、リスクが高めに評価されることになります。新化学物質申告登録ガイダンスより、申告物質は国家化学品分類、警示ラベルと警示性説明(“安全規範”と簡略される)で分類の無い新化学物質と分類される際、リスク評価報告書に分類の結果、根拠と簡単な暴露説明を提出しなければなりませんが、分類のある新化学物質について、定性的または(半)定量的リスク評価をしなければなりません。よって、もし申告物質はこの試験報告書で定性的または(半)定量的リスク評価を実施しなければならない場合は、ある意味で資源の浪費となってしまいます。

 リスク評価報告書にある暴露説明とリスクコントロール措置について、専門家はよくある問題を下記のようにまとめています。

  • 生産単位での申告物質使用量、処理工程における申告物質排出量(排気ガス)推測量、排気ガス容器にある申告物質の残留量を補充;
  • リスクコントロール措置は汚水処理工場にある汚泥の処理措置を補充;
  • 国内製の(特に危険性分類では危険類及び重点環境管理危険類に属するもの)、汚水と危険廃棄物(汚泥)を申請する処理処置方法、組織資格証明、契約書;
  • リスクコントロール措置における予期せぬ漏出事故の対応措置;
  • また、定量的環境リスク評価について専門家は下記内容に注目しています。
  • PEC数値の計算、排出場面設定に漏れがあるか、合理的か;計算式に仮定条件が成立するかどうか;デフォルトのリスクコントロール措置の排出減少效果と三廃処理效果。
  • RCR<<1の時、リスクコントロール措置説明の詳細度を適宜緩めることができます;
  • RCRは1に近くかつリスクの不確定性が大きい場合(例えばPEC計算プロセスでいくつかのパラメータ設定に充分な根拠がない)、製造プロセス(生産汚染排出部分)と三廃処理の工業プロセスパラメータ等を詳しく説明しなければなりません。

 最後に、現時点ではChina REACHはEU REACHのようにリスク評価の結果から一部の試験の実施は免除されませんが、政府機関はトン数レベルを分別することは暴露評価を簡略化する意味があり、もしより正確なな方法で暴露の数値を確定できるのであれば、リスク評価の結果に基づいて試験を実施することも考えられると指摘しました。つまり、試験戦略ではリスクの要素についても考慮することが求められます。

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